2012年2月3日金曜日

壁に耳あり障子に目あり

壁に耳あり障子に目あり








Subj:小百合さん、おはよう!

バンクーバーは雨ばかりで

ウンザリしてました。

きゃはははは。。。




Date: Jan 27, 2012 1:32 pm.
Pacific Standard Time
日本時間:1月28日(土)午前6時32分
From: denman@coolmail.jp
To: sayuri@hotmail.com
CC: barclay1720@aol.com


2012年1月26日(木曜日)

小百合さん元気ですか?
今日は珍しく晴れています。
最近、雨ばかりでうんざりしていました。
なんだか、気分がルンルンしてきてスキップしたくなったので、昨日に引き続いて、また小百合さんにメールを書く気になってしまったのですよ。
きゃははははは。。。



現在、気温は午後2時で5度です。
雨が降っても家の中に居る限りうんざりすることもないのですが、ダウンタウンの図書館へ歩いて行くには雨だとマジでうんざりしますよ!

今、このメールはウェスト・エンド・コミュニティ・センターの中にあるJoe Fortes Libraryで書いているのです。



もう一年以上も、たびたびこのバンクーバー図書館・分館で記事を書くことがあるので、僕の顔が覚えれらているのですよね。
フロント・デスクのすぐ近くのテーブルのオフラインのパソコンでこのメールを書いていたら、ついさっき、"The Piano"というHolly Hunter と Harvey Keitel が出演している映画の DVD をフロント・デスクに居る係員がわざわざテーブルの僕のところまで持って来てくれたのですよ。


(pianoholly.jpg)

これまでに僕が話しかけたこともない女性なのです。
僕は彼女の名前も知りません。
ちょっとビックリしましたね。

このDVDを1週間ほど前に予約しておいたのです。
ついさっき中央図書館から分館に届いたようです。
僕がフロントのすぐ近くのテーブルでメールを書いてものだから目に付いたのでしょう。
つまり、僕の名前まで知っていたということですよ。
なぜなら、ちゃんと、貸し出し伝票まで添えて持ってきてくれたのだから。。。
信じがたいですよ。
見ていないようで見ているものなのですよねぇ〜。。。

そう言えば、もう一つエピソードがあるのですよ。
この分館でも本やDVDをフロントで正式な手続きをしないで盗む奴が居るのを警戒してか?2年ほど前から無断で持ち去る人を自動的に検出する機械を入り口に備え付けたのです。
本にもDVD にも磁気テープが付いていて、貸し出す時に磁気でディセンシタイズ(Desensitize)するのです。
フロントで手続きをしないで持ち出そうとすると入り口のブザーが鳴って係員に無断で持ち出す人物が居ることを知らせるのです。
2、3週間ほど前、ブザーが鳴って係員に呼び止めれらている人物が居ました。
アクセントや表情から判断して、明らかに中近東からやってきた移民だと思うのです。
DVDを無断で持ち出そうとしたのですよ。
係員に問い詰められると、「これから貸し出しの手続きをするつもりだった」というような愚かな言い訳をしていました。(微笑)

「手続きをしないで、あなたはそこから出てゆこうとしたじゃいないの。私は見ていたのよ」
係員は、見てないようで見ているのですよね。

ところで、4,5日前、この分館で借りた本もDVDも無いにもかかわらず僕が持っているバッグの中味が引っかかったのですよ。
出口でブザーが鳴った。
僕はフロントデスクに戻って中味を出して調べてもらおうとしたのだけれど、まったく調べもしないで「ディセンシタイズしてあげるわね。時たま誤動作するのよ」と言って、すぐに僕の本を返してくれました。

見ていないようで見ているのですよね。
信用できる人物か?怪しい人物か?
見ていないようで、ちゃんと見ているのですよ。
“壁に目あり障子に耳あり”と昔の人は言ったけれど、しみじみとその諺の鋭さをかみ締めたのでした。
きゃははははは。。。



では、小百合さんもたまには本でも読んで。。。
あるいはDVDでも借りて、冬の夜長を楽しんでくださいね。

では、今日も一日元気よく!
じゃあねぇ。






ケイトーは、図書館のスタッフに信用されていると言いたいの?



これまで不思議と疑われたことがないのですよ。

真面目で正直な人だと思われていると、自慢したいのね?

いや。。。別に自慢したいわけじゃないのですよ。。。ただ、人は見ていないようで、見ている。 聞いていないようで、聞いているものだと、しみじみと考えさせられる出来事に、最近しばしば出くわしたので、こうして話題に取りあげたのですよ。

。。。で、ケイトーが話したこともない女性スタッフがケイトーを覚えていて、DVDをケイトーが記事を書いている机まで持ってきてくれたの?

そうなのですよ。 驚きましたよ。

しかも、貸し出し伝票まで付けてケイトーに渡したの?

そうなのですよ。 実は、閉館時間が近づいたので僕は5分前に切り上げて分館を出ようとしたらブザーが鳴った。 それで、調べてもらおうとフロントデスクまで戻ったのだけれど、別のスタッフが「いいわよ、いいわよ。誤動作だと思うわ」とニッコリと笑みを浮かべて調べようとしない。 マンションに戻ってから「貸し出し伝票」を見たら、「貸し出し伝票」だと思った伝票は、実は、図書館の間の「移動処理伝票」だったのですよ。 つまり、中央図書館からJoe Fortes Library へDVDを転送するために添付された伝票だった。

つまり、貸し出し処理がされてなかったの?

たぶんねぇ。。。それでブザーが鳴ったのかもしれない。 僕は分館を出る時に借りる手続きをしなければならなかったのかも。。。そう思ったのですよ。 通常は図書カードをスタッフに渡して、スタッフがカードリーダーに図書カードを晒して貸し出し手続きをするのですよ。 そうでない場合にはスタッフがマニュアルで僕の図書会員バーコードの番号ををキーボードから打ち込まねばならない。 そんな面倒なことまでして、更に、僕が記事を書いている所までDVDを持って来てくれたわけだから。。。しかし、貸し出し伝票が付いてないということは、貸し出し手続きがされてなくて。。。、だから、DVDの磁気テープはディセンシタイズ(Desensitize)されてなかった。 それでブザーが鳴ったに違いない! そのような結論に至ったわけですよ。

それでケイトーは翌日フロントデスクに行って貸し出し手続きを済ませたの?

そうするつもりだったのだけれど、念のために僕の図書館のアカウントの記録を調べてみたのですよ。


(lib20201.gif)



この画面は2月1日にソフトカメラで撮ったものだけれど、バンクーバー時間で1月27日の午前中に調べた時にも間違いなく "The Piano"(DVD) は貸し出し処理が済んでいて、このように記録に載っていたのですよ。



ブザーが鳴ったのは、やっぱり誤動作だったのね?

そうなのですよ。 それにしても、スタッフは2度の手間をかけてDVD を僕が記事を書いていた机まで持ってきたくれたわけで、ずいぶん気の利(き)いた女性が居たもんだと感心したのですよ。

。。。で、"The Piano"はケイトーにとって、予約してまで観たいDVDだったのォ~?

あのねぇ~、実は、ピアノはシルヴィーも知っているダイアンとの間で DVD のタイトルだけじゃなくて、実際のピアノ・レッスンのことでもメールで話題になっていたのですよ。





Subj:I'm gonna see

"A Dangerous Method"

tomorrow.



(danger06.jpg)

From: diane@vancouver.ca
To: barclay1720@aol.com
Date: Thu, Jan 26, 2012 6:21 pm.


Hi Kato,
My music lovin' Taliesin,

How nice to hear from you.
It's odd timing you should ask about my piano lessons ~ just half-hour or so ago had my Thursday lesson; doing them every second Thursday now.
Now if only I could find enough time to practise. Well, maybe there's time, but guess I've got to find the desire to practise more. Egads!
My teacher is a lot of fun and a good teacher as well.
He works out at the same gym as I do, so he's always bugging me about practising.
He says "if only you could develop the same love for the piano as you have for the gym, things would really start progressing".
But, hey, you can't force it, I guess.

My piano teacher looks more like a playboy muscleman than a piano teacher, but can he ever play beautifully.
You may have heard of him.
Sometimes my piano teacher plays down the street from the library at the Italian Restaurant Ciao Bella.
He rarely agrees to teach, so guess I'm lucky.

I do like the piano, a lot really, but I'm not passionate about playing.
...getting a wee bit better as time goes on, I guess.
Guess you thought I just started with the violin as well, but actually I've been playing rather regularly since 2004 .. having learned to play piano when I was young and then at around 12 yrs old switching to the violin which I played for about 3 years or so .. obviously, though, I'm much better on the violin, just because I've been at it longer.
Not good enough to teach, that's for sure.
A long way to go, kiddo! :)


(sarah03.jpg)



Thanks for the Sarah Chang's "Zigeunerweisen."
It was lovely.

Thanks also for reminding me of "The Piano".


(pianoholly.jpg)



"Piano Lesson"

Wednesday, January 25, 2012


I remember seeing it but had forgotten it was Holly Hunter who played the violinist .. 1993 - holy cow!
When I finish this e-mail, I'm going to go straight to VPL and reserve the DVD to see again.
It certainly was a fabulous creative movie.
Reminds me also that in my earlier days, folks used to tell me that I looked like Holly Hunter .. sort of the fine features I guess .. don't hear it any more.

Thanks again, Kato,
Going to see "A Dangerous Method" tomorrow.


(danger01.jpg)

The movie is about the relationship between Sigmund Freud and Carl Jung and one of their mutual patients who has an affair with Jung.
It should be fascinating; wordy most likely, but fascinating nevertheless.

...hope you're doing well and getting out and getting lots of exercise,



Love, Diane ~




音楽愛好家のタリアセンさん、こんにちは!
メールをもらってうれしいわ。

あなたが私のピアノのお稽古の事を尋ねたのは絶妙なタイミングだったのよ。
と言うのも30分程前に、ちょうど木曜日のお稽古が終わったところだったの。
近頃では、毎週木曜日のお稽古が2週間おきになているの。
お稽古をするだけの充分な時間があれば毎週でもしたいのだけれど。。。
たぶん、時間はあるのよ。 でも、意欲の問題なのよね。 Egads!

私のピアノの先生は面白いばかりでなく、とても教え方のうまい良い先生なのよ。
私が通っているジムで一緒に健康維持のために運動もしているのだけれど、会えばいつでもピアノの練習をするようにと煩(うるさ)く言うのよ。
「ジムに通うぐらいの意欲を持ってピアノを練習すれば、もっともっとうまくなるのに…」と口癖のように言うわ。
でも、誰にも私に強制なんてできないわよね。

私の先生はピアノの先生と言うよりは筋肉もりもりのプレーボーイのように見えるわ。 でも、ピアノ演奏は実に素晴らしいのよ。
名前を言えば、きっとあなたも知っていると思うわ。
Joe Fortes Library からそう遠くないイタリアン・レストラン"Ciao Bella"で生演奏を聞かせることがあるのよ。
彼は、めったにピアノの生徒をとらないのだけれど、幸運にも私は彼に教わっているのよ。

私はピアノが好きだわ。 これはホントなのよ。 でも、ピアノを弾くことには、それほどの情熱がわかないのよ。
でも、少しでも練習していれば、その内うまくなると思うわ。
あなたは、私がヴァイオリンのお稽古も同じように始めたと思っているようだけれど、実は、2004年から結構、練習しているの。
ピアノは子供の頃に始めたのだけれど、12歳の時にヴァイオリンに変えて、それから3年ぐらいお稽古したわ。
だから、ヴァイオリンの方がうまいと思うの。 お稽古した期間が長かったから。。。
でも、あなたに教えるほどうまくはないわ。
まだまだよ。

それにしても、あなたが記事の中で取り上げたサラ・チャンの“チゴイネルワイゼン”は実に、素晴らしい演奏だったわ。
それに、"The Piano"を思い出させてくれてありがとう。

私は映画を見たのを覚えているけれど、バイオリニストの演奏者ホリーハンターだったかしら? ごっちゃになって忘れていたのよね。
とにかく 1993年の映画でしょう!? ずいぶん昔の映画じゃない!
このメールを書き終えたら、さっそく図書館へ行ってThe Piano のDVDを予約するつもりよ。 ぜひ、もう一度観てみたいわ。
確かに素晴らしい創造的な映画だわ。
そう言えば、私がもっと若かった頃、私の家族は私がホリーハンターに似ていると、よく言ったものだわ。 彼女の良いところがね。 でも最近では、もう言わないわよ。

とにかくメールありがとう。
ところで、明日、映画"A Dangerous Method"を見に行くのよ。
フロイトやユング、それに二人が関わる、ある女性の患者さんの話よ。
その女性の患者さんとユングは関係しているの。
おもしろそうだわ。 でも、たぶん、くどくどと冗長な会話が続くと思うの。 とにかく、間違いなく面白いとは思うわ。

ブログ、頑張ってね。
家の中ばかりに閉じこもってないで、たまには外に出て運動したほうがいいわよ。
じゃあね。

(デンマン訳)




あらっ。。。ダイアンらしいメールじゃないの。 ところで、どうして Egads! だけ訳してないのよ。



あのねぇ~、20年以上もカナダで暮らしているけれど、英語を訳すのは本当に面倒なんだよ。 それで GOOGLE TRANSLATOR を使って訳してみたのだけれど、やっぱり、ほとんど使い物にならないんだよ。 Egads!も訳されてなかった。

Egads!ってどういう意味なのよ。

あれっ。。。シルヴィーは知らないのォ~?

なんとなく分かっているけれど、調べたことないわよ。

ダイアンはこれまでにもメールの中に何度か書いたことがある。 俗語ですよ。 念のために調べたら、次のように書いてありました。


(egads.gif)



なるほどね。 私は My God! の言い替えだと思っていたわ。



シルヴィーも使うことがあるの?

私は使わないわよ。

どうして。。。?

My God! は My God! よ。 Egads!って、なんだか私の感性に合わない言葉だわ。 どういうわけか Eggnog を思い出してしまうのよ。 うふふふふ。。。で、「壁に耳あり障子に目あり」からダイアンのことを思い出したと言う訳ね。


(eggnog.jpg)



違いますよ。 シルヴィーが The Piano について尋ねたからダイアンのメールを持ち出したので、ダイアンのメールを初めから持ち出すつもりはなかったのですよ。



他に話したいことでもあるの?

もちろんですよ。 シルヴィーと知り合ったのは「壁に耳あり障子に目あり」という諺そのものだったのですよ。

どういうこと。。。?

やだなあああァ~。。。忘れてしまったのですか? 思い出してくださいよ。 次のような事があったのですよ。


それは忘れもしません(2011年)3月25日のことでした。
図書館の6階にあるパソコンで僕は次の記事を書いていたのですよ。





『すはま』(2011年3月23日)

午前11時半に書き始めて、ちょうどお昼になろうとする頃に停電ですよ。
急にスクリーンも部屋の中も真っ暗になって、パソコンはプツンと切れたような音を発してダウンですよ。
福島の原子力発電所のような障害が発生したわけではないのですよ。
原因は今でも分かりませんが、とにかく偶然の停電です。

エレベータに乗っていた人はビックリしたと思うのですよ。
3秒か5秒の間に緊急発電機が作動したので、図書館の電気はすぐに点(つ)きました。
真っ暗になったと言ってもお昼時ですから窓からは、お日様の明かりが差し込んでいました。
エレベーターに閉じ込められた人以外は、別に暗闇に悩まされたということもなかったのです。

とにかく、電気はすぐに回復したけれど、パソコンは切れたまま。。。
つまり、30分ほど書いた文章がパーになってしまったのですよ。
んもお~~!!
保存しておいたとしても図書館のパソコンは再起動した時にハードディスクの記憶も削除するようになっている。
だから、30分ほど書いた文章は、もう取り返しがつかない!



オー・マイ・ゴッド! オー・マイ・ゴッド!

僕はキリスト教徒でもなんでもないけれど、その時には地球が滅亡したような気分になって、もう恥じも外聞もなく絶望から叫んだものですよ!
ちょっと大げさですけれどね。 うへへへへへ。。。

でも、その大げさな絶望が上の写真の女性の目に留まったのですよ。
その女性は隣のテーブルのパソコンを使っていました。
僕との間は2メートルぐらい離れていました。

"What a power failure! Have you lost a ton of work?"
(全くひどい停電だけど、あなたは長い文章を失ってしまったの?)

"Oh, yeah!  You're telling me!  Oh, Jesus Christ!"
(その通りなんだよ! まったく、なんてことだい!)

その時、“また、同じ文章を初めから書き直すのかよう!? んもお~~!”
僕はそう思うと、うんざりして、たとえマリリンモンローが隣に座っていたとしても、あまり話す気分にはなれなかった。
でも、停電が回復するまでは、他に何もすることが無いのですよ。
それは、彼女とて同じですからね。。。
その時、近くには僕と彼女しか居なかったのですよ。
他に4台空いているパソコンがあったけれど、珍しく使っている人は誰も居なかった。
これも、偶然と言えば偶然の事でした。

そう言う訳で、停電がまもなく回復することを願いながら僕と彼女は世間話を始めたと言う訳です。
英語を書くのは面倒だから、これからは日本語だけで書きますよ。



あなた、これからどうするつもりなの?



どうするってぇ、緊急発電機が作動して図書館の電気が点いたのだから、コンピューター・システムもまもなく回復するんじゃないかな?

そうねぇ~。。。早く回復するといいのだけれど。。。ところで、私、シルヴィーっていうの。。。あなたは。。。?

ん。。。? ぼく。。。? ケイトー(Kato)だよ。 あの有名なグリーン・ホーネットに出てくるブルース・リーが演じている役と同じ名前なんだよ。

あら、そうなのォ~?

あなたの名前で僕は思い出したよ。 シルビアホテルがイングリッシュ・ベイにあるのですよ。 古いけれど夏にはツタが絡まって、なかなか風格のあるホテルなんだよ。 時には知り合いの女の子とシルビアホテルの近くのレストランで食事をすることもあるのですよ。



【シルビア・ホテル】



あらっ。。。あなたってぇ、見かけによらずにグルメなのね?



いや。。。、僕はグルメじゃありませんよ。 僕の知り合いがグルメなのですよ。

でもねぇ、私の名前はシルビアではないのよ。

あれっ。。。でも、あなたはついさっきシルビアと言ったばかりじゃないですか!

いいえ。。。シルビア(Sylvia)ではなくてシルヴィー(Sylvie)なのよ。 語尾が違うのよ。 元々は、どちらもラテン語から派生した言葉らしいわ。

でも、シルビアの方が世界的によく使われているようですね?

そうなのよ。 あの『エマニエル夫人』になったシルビア・クリステル(Sylvia Kristel)が登場したおかげで“シルビア”の方が世界的に知られるようになったんだと思うわ。





。。。で、シルヴィーは『エマニエル夫人』を観ましたか?



もちろん観たわよ。 私がバンクーバーにやって来てまもなく、1973年にエマニュエル・アルサンの小説『エマニュエル』が大ヒットしたのよ。 その翌年に映画化されてたので、私はバンクーバーで観たわ。。。ケイトーはどうなのよ?

観ましたよ。 世界的に有名になったので観ないと話題についてゆけないと思ったので仕方なく観ましたよ。

 (中略)

図書館に毎日のようにやって来て記事を書くようになったのですよ。

自分の家のパソコンでは書かないの?

ボッコわれてしまったのですよ。

あらっ。。。そうだったの? なるほどォ~。。。それでねぇ~。。。納得したわァ~。。。

何を納得したのですか?

あのねぇ~。。。実は、私はあなたと会うのは初めてではないのよ。

ん。。。? 初めてではない。。。?

そうなのよ。。。私はあなたと何度も会っているのよ。

まさか。。。?

いえ。。。マジで。。。?

でもねぇ、シルヴィー。。。僕は今日あなたと初めて話をしたのですよ。

ええ、そうだわ。。。でも、私はあなたと何度も会っているのォ。

冗談でしょう!?

マジよ。。。あなたが気づかなかっただけなのよ。 私の話を聞けばあなただって納得するわ。 その前に、私、ちょっと。。。おトイレにいってくるから。。。ここでじっとして待っててね。 じゃあねぇ。 うふふふふふ。。。




『図書館deロマンス』より
(2011年4月10日)

 



シルヴィー,...ずいぶん長かったねぇ~。。。



あらっ。。。そうかしら?。。。30分ぐらい、どうってことないでしょう? ちょっと気に入った本を見つけたから1章だけ読んでいたのよ。 ケイトーだってぇ、他に何もすることがなかったのでしょう?

待っててねぇ、とあなたが言ったじゃないですかァ!。。。僕はシルヴィーの話を早く聞きたいと思っていたから、1時間ぐらい待っていたような気がしますよ。

それってぇ、ちょっとオーバーよ。

とにかく僕は今日シルヴィーに会ったのが初めてなんですよ。

でも、私はケイトーにマジで何度も会ってるのよ。

だけど僕には記憶が全く無いよ。

そうかもねぇ。。。あなたはいつだってパソコンとにらめっこしていたからよ。 私はウェストエンドの分館で、あなたが記事を書いていたのをちょくちょく見かけていたのよ。

ウェストエンドの分館で。。。?

そうよ。。。あなたはいつもDianeの隣で記事を書いていたじゃない!

あれっ。。。シルヴィーはダイアンを知ってるの?

知ってるわよ。。。Dianeとは、ずいぶん前からの友達なのよ。 あの人ときたらケイトーと同じで、英国系カナダ人には珍しく勤勉なタチなのよ。。。日曜日は教会へ行くからパソコンに向かわないけれど、月曜日から土曜日まで毎日決まった時間にパソコンに向かい合うでしょう。 Dianeだけかと思っていたら、今年の1月頃からケイトーが加わったじゃない。 しかも、決まってDianeの隣に座って、澄ました顔して記事を書いていたじゃないの。。。それも不思議に決まった時間にDianeと隣り合わせでキーボードに向かって打ち込んでるじゃない。。。いったい、どういう事なのかと初めの頃はとっても興味深かったわよ。。。うふふふふふ。。。

知らなかったなあああァ~。。。ネットをやる場合、ウェストエンドの分館ではパソコンは1時間だけしか使えないんだよ。 1時間では、とっても足りないんだよ。。。それで中央図書館にも足を運ぶようになった。 ここでは2時間使えるからね。 でも、1日3時間でもまだ時間が足りない。 それで僕はダイアンともほとんど話をしないで、わき目も振らずに記事を書いていたと言う訳なんだよ。。。だから、近くにマリリンモンローがビキニ姿で座っていたとしても、じっくりと眺めている暇が無いほど僕は集中していたんですよ。

そうよねぇ~、だから、私も、もし停電しなかったとしたら、あなたに声をかける気にならなかったと思うわ。

なるほどォ~。。。

何がなるほどなのよ?

停電で他に何もすることがないからシルヴィーが話しかけてきたとは思うけれど。。。それでも、急に畳み掛けるようにして話してきたから、ずいぶんと社交的な女性だと思って僕は内心ではビックリしていたんですよ。

あらっ。。。私、ちょっと積極的過ぎたかしら。。。?

いや。。。ダイアンと友達だったと聞いて僕も納得しましたよ。。。で、シルヴィーはバンクーバーで生まれて育ったの?

そう見える?。。。でも、違うのよ。

。。。つうことわァ~。。。もしかして移住者?

そうなのよ。。。ケイトーは私がどこの生まれだと思う?

まあ。。。そうだねぇ~。。。シルヴィーの表情から察して、多分英国系だと思うけれど。。。イングランドか? スコットランドか? アイルランドか? ウェールズか?。。。恐らくその内のどれかだと思うよ。

まったく違うわ。。。。実は、私はインドネシアで生まれたのよ。

マジで。。。? インドネシアは太平洋戦争前にはオランダの植民地だったから。。。もしかしてシルヴィーの両親はオランダ人?

そうなのよ。。。私の父はオランダ人。 母はオランダ人と華僑のハーフだったのよ。 つまり、私には4分の1の中国人の血が流れているのよ。

なるほどォ~。。。よく見るとシルヴィーの表情には、どこかに東洋系の特徴があるよ。。。 まず、髪の色が黒っぽい。 鼻があまり高くない。 丸顔がなんとなく東洋系の女を思わせる。。。で、インドネシアからカナダに移住してきたの?

違うのよ。。。実は、私がまだ小さかった頃。。。、1965年にインドネシアには動乱があったのよ。 私は大きくなってから父に聞かされたのだけれど、1963年にマラヤ連邦が北ボルネオをイギリスから譲り受けてマレーシアが建国されると、スカルノ大統領はこれをイギリスによる新植民地主義のあらわれであると非難して「対決政策」を宣言したのよ。




『波乱の半生』より
(2011年4月29日)




それにしても、まあ。。。ある事ない事をずいぶんと書いたわねぇ~。。。



あった事しか書いてませんよ。

インドネシアの動乱のことなどケイトーに話したかしら。。。?

話しましたよ。 やっぱり、シルヴィーは忘れていたのですね?

もう1年近く前の話じゃない。

とにかく、上の記事を読み返してみてね、停電の時にシルヴィーと中央図書館で出会うまで、僕には Joe Fortes Library でシルヴィーを見た記憶が全くない。 僕が話したこともない図書館のスタッフの女性が僕を覚えていることが不思議だったけれど、考えてみれば、図書館のスタッフでもないシルヴィーに僕の存在が記憶に残るのだから、スタッフならば仕事がら、図書館にやって来る人を覚えているに違いないと、今では納得しているのですよ。

別に不思議でも何でもないじゃないの! ケイトーは些細な事を納得するまでに、ずいぶんと時間がかかるのねぇ~。。。 (微笑)


【卑弥子の独り言】



ですってぇ~。。。
う~♪~ん。。。そういうものでござ~♪~ましょうか?
過去を振り返ってみて、あたくしのことを強烈に覚えていてくださった方は、そう多くはないのでござ~♪~ますわ。
だから、わたしは未だに独身のままなのです。

どういうわけか、結婚にご縁のない方ばかりに覚えられるようなのですわ。
これからは、できるだけ時間があると時には図書館に行くことにしますう。
結婚につながる出会いがあるかもしれませんので。。。

ええっ。。。そういう動機は不純だと言うのですか?

たとえ純粋であろうが不純であろうが、結婚適齢期を逃した私にとって、現在、わらをもつかむ気持ちで人生の伴侶を探しているのでござ~♪~ますう。
奇麗事など言っている余裕はないのですわ。

ところで、シルヴィーさんのことをもっと知りたかったら次の記事を読んでくださいね。

『シルヴィー物語(2011年4月27日)』

『波乱の半生(2011年4月29日)』

『シルヴィーとネット革命(2011年5月6日)』

『シルヴィーとデヴィ夫人(2011年5月30日)』

『シルヴィーとケネディ夫人(2011年6月15日)』

『バンクーバー暴動と平和(2011年6月25日)』

『ビルマからの手紙(2011年7月3日)』

『ブッシュの戦争(2011年7月7日)』

『国際的愚か者(2011年7月11日)』

『あばたもえくぼ(2011年7月14日)』

『あなたも国際市民(2011年7月18日)』

『リビエラ夫人のハンバーグ(2011年7月22日)』

『芸術とブルックリン(2011年7月26日)』

『思い出のパリ(2011年7月30日)』

『海外志向とおばさんパンツ(2011年8月5日)』

『地球の平和(2011年8月9日)』

『愚かな写真狩り(2011年8月13日)』

『死の写真狩り(2011年8月17日)』

『キモい写真狩り(2011年8月21日)』

『生パンツと床上手(2011年8月25日)』

『ヌードと写真狩り(2011年8月29日)』

『あなたの平和と幸福(2011年9月2日)』

『あなたの平和な日々(2011年9月7日)』

『奈良の鹿と憲法9条(2011年9月11日)』

『文は人なり(2011年9月15日)』

『キモい戦争(2011年9月19日)』

『バカの歴史(2011年9月23日)』

『ムカつく検査(2011年11月1日)』

『アッシジからの平和(2011年11月5日)』

『中国からの怪電話(2011年11月9日)』

『気になる英単語(2011年11月18日)』

『戦争を知らないの?(2011年11月23日)』

『熟女ヌードとデンマン(2011年11月29日)』

『山形とバンクーバー(2011年12月8日)』

『ねえ、ねえ、ねえ見て(2011年12月10日)』

『URL スパマー(2011年12月20日)』

『坂の上の平和(2012年1月4日)』

『平和と武士道(2012年1月10日)』

『スカートをはいた兵隊(2012年1月15日)』

『レモン戦争(2012年1月16日)』

『常連さん、こんいちは(2012年1月23日)』

『チョコレートと軍産複合体(2012年1月28日)』


とにかく次回も面白くなりそうですわ。
あなたも読みに戻ってきてくださいましね。
じゃあ、また。。。






ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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こんにちは。ジューンです。

『壁に耳あり障子に目あり』

よく耳にしますよね。

さて、英語では何と言うのでしょうか?

たとえば、次のような会話の中で使われることがありますわ。

「そんなに大きな声でしゃべらないでね。

壁に耳あり障子に目あり、と言うでしょう!?」

Don't speak in such a loud voice.

As the saying goes, "walls have ears."

次のように言うこともできますわ。

「誰が見ているか誰が聞いているか、

分かったものではありませんわ」

You never know who is watching or listening.


(ear001.jpg)

ところで、卑弥子さんにもちょっと信じがたいような

恋物語がありますわ。

関心があったらぜひ次のリンクをクリックして

じっくりと読んでみてくださいね。

『平助さんが卑弥子さんに

恋をしたのがウンのつき』


では、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。




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