悲痛の紫式部
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デンマンさんは紫式部が失意のうちにあの世に逝ったと考えているのでござ~♪~ますか?
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。。。ん? 紫式部が失意のうちにあの世に逝ったァ~?。。。 卑弥子さんは、どうしてそう思ったのですか?
だってぇ、タイトルに “悲痛の紫式部”と書いてあるではござ~ませんかァ! つまり、失意のうちにあの世に逝ったのでしょう!?
なるほどォ~、確かに、そのように解釈できますよ。。。 あのねぇ~、どうして僕が「悲痛の紫式部」というタイトルにしたのか? それはねぇ~、たまたま めれんげさんのプロフィールを見たからなのですよ。
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■『実際のページ』
上の めれんげさんのプロフィールの中に「失意の紫式部」と書いてあるのでござ~ますか?
いや。。。 「失意の紫式部」とは書いてありません。 だけど上のページの中ほどを見ると「尊敬する人は? 紫式部」と書いてあるのですよ。
めれんげさんが紫式部を尊敬しているので、紫式部が「悲痛の紫式部」になってしまうのでござ~ますか?
いや。。。 めれんげさんが紫式部を尊敬しているから、紫式部が「悲痛の紫式部」になってしまったわけではないのですよ。 紫式部は、1000年以上も前に亡くなったのだから、現在生きている めれんげさんが尊敬しようが、貶(けな)そうが、侮辱しようが、紫式部の精神状態に影響は与えなかったのですよ。
そのような事は常識で考えれば誰でも解りますわア。 それなのに、デンマンさんが、めれんげさんのプロフィールを見て、どういうわけで「悲痛の紫式部」と決め付けたのでござ~ますか?
うん、うん、うん。。。 卑弥子さんは、京都の女子大学で腐女子たちに「日本文化と源氏物語」を講義しているだけに、なかなか鋭い質問をしますねぇ~!
その辺で遊んでいるミーちゃんハーちゃんでも、デンマンさんの言い方を聞いていたら、あたくしと同じような質問をしますわよう。
そうかもしれません。。。 じゃあ、僕がどうして「悲痛の紫式部」と書いたのか。。。 その理由を説明しますよう。
もったいぶらないで手短に説明してくださいなァ。
あのねぇ、実は、めれんげさんも「悲痛のめれんげ」だったのですよ。
その証拠でもあるのでござ~ますか?
もちろんですよ。 このような重要な事実をネットで公開するためには、ちゃんとした根拠に基づいて公開しないと、名誉毀損で めれんげさんに訴えられてしまいますからね。 うへへへへへへ。。。
下卑(げび)た笑いを浮かべている場合ではござ~ませんわァ。。。 御託(ごたく)を並べないで細木数子のようにズバリ!ズバリ!と説明してくださいなァ。
じゃあ、めれんげさんが書いた次の手記を読んでみてください。
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不安と焦燥感と寂しさ
2004/10/03 18:28
もう、このままで生きてるんなら、
命いりません。
ドナーカード持ってるから、
心臓でも角膜でも、
なんでも持っていって下さい。
家族はいません。
承諾とらなきゃいけない人は
誰もいません。
by メレンゲ
(dokuro3.gif)
『自殺の名所』より
(2012年12月19日)
あらっ。。。 2004年の10月に書いたのでござ~ますわねぇ。 「もう、このままで生きてるんなら、命いりません」と書いていますわァ!
そうですよ。 めれんげさんが悲痛のドン底に居るということが この手記を読んだだけでも充分に解るでしょう!?
でも。。。 気まぐれに書いたということだって考えられるでしょう?
あのねぇ~、気まぐれに このような事は書けませんよう。
そうでしょうかしら。。。?
上の手記だけでは信用できないのならば次の手記も読んでみてください。
存在を否定してくれ
(lonely30.gif)
みんなわたしを否定してくれ
わたしの存在を否定してくれ
自分ひとりじゃ間に合わないんだ
みんなでわたしを否定してくれ
石ころのように扱ってくれ
虫けらのように踏みつけてくれ
やりきれない喪失感に
苛まれて生きるのはもうたくさんだ
自分のすべてを否定したいんだ
自分が存在することに吐き気がするんだ
命を断とうとしたさ
何度も何度も自分を破壊しようとしたさ
マヌケな命はそれでもこの世に
未練がましくのさばってるのさ
存在を消してしまいたい
誰からも見られたくない
めれんげ
August 28, 2009 15:19
『極私的詩集 存在を否定してくれ』より
(lonely30.gif)
みんなわたしを否定してくれ
わたしの存在を否定してくれ
自分ひとりじゃ間に合わないんだ
みんなでわたしを否定してくれ
石ころのように扱ってくれ
虫けらのように踏みつけてくれ
やりきれない喪失感に
苛まれて生きるのはもうたくさんだ
自分のすべてを否定したいんだ
自分が存在することに吐き気がするんだ
命を断とうとしたさ
何度も何度も自分を破壊しようとしたさ
マヌケな命はそれでもこの世に
未練がましくのさばってるのさ
存在を消してしまいたい
誰からも見られたくない
めれんげ
August 28, 2009 15:19
『極私的詩集 存在を否定してくれ』より
この手記は めれんげさんが2009年の8月に書いたのですよ。 「命を断とうとしたさ 何度も何度も自分を破壊しようとしたさ」と書いているのですよ。 つまり、何度も自殺を試みたわけですよ。
でも、何度も自殺を試みたけれども、自殺するのはヤバイと後悔して めれんげさんは立ち直ったのでしょう?
いや。。。 この時点ではまだ立ち直っていないのですよ。
その証拠でもあるのでござ~ますか?
もちろんですよ。 僕は根拠の無い事は言わないように、書かないように最善の努力を払っているつもりですから。。。
御託(ごたく)は並べなくても結構ですから、細木数子のようにズバリ!ズバリ!と証拠を見せてくださいなァ。
じゃあ、次の手記を読んでみてください。
人生に期待するな
(lonely15.jpg)
「人生に期待するな」
それがわたしの座右の銘だ
ほら、そのとおりになったじゃないか
夢も希望も持たずに生きてきたのは
間違いじゃなかったんだ
おかげで失望にも出会わなかったさ
あとは死に場所を探すだけだ
by めれんげ
September 26, 2009 18:40
『極私的詩集 人生に期待するな』より
(lonely15.jpg)
「人生に期待するな」
それがわたしの座右の銘だ
ほら、そのとおりになったじゃないか
夢も希望も持たずに生きてきたのは
間違いじゃなかったんだ
おかげで失望にも出会わなかったさ
あとは死に場所を探すだけだ
by めれんげ
September 26, 2009 18:40
『極私的詩集 人生に期待するな』より
こうして1ヵ月後には「あとは死に場所を探すだけだ」と書いて、マジで死に場所を探しに行ったのですよ。
あらっ。。。 めれんげさんは、何度も悲痛のドン底に落とされてしまったのですかァ~?
そうですよう。。。 卑弥子さんにも、やっとめれんげさんの“悲痛”が理解できたようですね。
でも。。。、でも、紫式部が悲痛のドン底に居たなんてぇ、聞いた事がござ~ませんわァ。
やだなあああァ~。。。 卑弥子さんは、もう忘れてしまったのですか?
何をでござ~ますかァ~?
卑弥子さんと僕で、先日、紫式部の悲痛について、次のように語り合ったのですよう。
だいたい、あたくしはデンマンさんがおっしゃる源氏物語が“摂関文学”だ!という決め込みには大反対なのですわ。
あのねぇ~、NHKの番組でも源氏物語は当時の摂関政治と密接に関係していると言っているのですよ。 次の表を見てください。
(ganji112.jpg)
紫式部が活躍する寸前の宮中では一条天皇が健在だった。 当時の実力者である藤原道隆は娘の定子を女御として入内させた。 この定子は、後に中宮となるのですよ。 父の兼家が死ぬと、藤原道隆は後を継いで関白となる。 朝政を主導するのだけれど、僅か5年ほどで病に倒れ、嫡男の伊周を後任の関白にと願うけれど、伊周は内大臣のまま亡くなってしまう。 つまり、定子は宮中での後ろ盾を失ってしまうのですよ。
後ろ盾を失うと どうなるのでござ~ますか?
定子は宮中でイジメにあったのですよ。
まさかァ~?
まさかじゃないですよ。 それが当時のイジメの構造だったのです。 そこに付け込んで裏で動いていたのが藤原道長だった。 卑弥子さんも知ってのとおり 定子はイジメにあって、とうとう尼さんになって出家してしまう。
それで藤原道長は どうしたのでござ~ますか?
(ganji114.jpg)
藤原道長は娘の彰子を一条天皇の中宮にした。 ところが一条天皇は定子の事が忘れられない。 それで、また定子を宮中に入れて中宮とした。 要するに、一条天皇にとって彰子は少女っぽくって面白くない。 それで定子のことばかり愛している。 彰子の父親である道長には、この事が面白くない。 宮中で権力を握るためには、なんとかして一条天皇が彰子を好きになってくれないと困る。 つまり、彰子が一条天皇の子供を生んでくれないと外祖父として権力を握る事ができない。 それで雇ったのが紫式部だったのですよ。
でも、それは違うと思いますわ。
どうして。。。?
ちょっと源氏物語の宮中の表を見てくださいまし。
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源氏物語の中では、このようになっているのですわ。 桐壺更衣が定子で藤壺更衣が彰子だと デンマンさんは言うのでしょう?
その通りですよ。
だとしたら、源氏物語の主人公・光源氏が藤原道長の 言わば敵である定子、つまり、物語の中の桐壺更衣と帝(みかど)の皇子にするのは、可笑しいのではござ~ませんか?
あのねぇ~、主人公の光源氏を藤壺更衣、つまり、現実の宮中の彰子と帝の子供にするのか? あるいは適陣の定子と帝の子供にするのか? それは、たいした問題じゃない! 要点は、源氏物語を読んで面白い物語にすることが重要なのですよ。
どういうことでござ~ますか?
つまり、“源氏物語”は言わば日本版“千夜一夜物語”なのですよ。
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紫式部に面白い物語を書いてもらって、その物語を彰子が一条天皇に読んで聞かせる。 すると、その物語の面白さに惹かれて一条天皇が毎晩のように彰子のベッドルームにやって来る。 そうすれば一緒にベッドに入る機会も多くなるのですよ。 実際、そうやって、やがて敦成(あつひら)親王が生まれたのですよ。 つまり、藤原道長は紫式部に源氏物語を書かせて本来の目的、つまり、彰子に天皇との間に皇子を生ませるという目的を達成したのですよ。
その確証でもあるのでござ~ますか?
確証はないけれど、状況証拠ならばありますよ。
その状況証拠とは。。。?
現在に読み継がれている、これほど有名な源氏物語の作者の実名さえ、その没年さえ後世に伝わってない。 現在のわれわれは作者が“紫式部”だとしか知らない。 紫式部は謎めいているのですよ。 卑弥子さんも不思議だとは思いませんか?
そうですわね。 言われてみれば。。。 でも、その当時の女性は、ほとんどすべての女性が無視されていたのが普通でしたわ。
でもねぇ~、源氏物語は世界的にも有名な物語ですよ。 紫式部の実名も、没年も、謎に包まれているのは、彼女が宮中の舞台裏、つまり、藤原道長の陰謀を知りすぎていたからですよ。 だから、源氏物語が完成し、道長の陰謀が成就され、彼の目的を達成させると、紫式部は“知りすぎた者”として抹殺されないまでも、不遇な余生を送らされたのですよ。
つまり、紫式部は藤原道長の陰謀の一端を担っていたとデンマンさんはおっしゃるのでござ~ますか?
その通りですよ!
だから、わたしは何が何でも文学を歴史に結びつけるデンマンさんの解釈が嫌なのですわ。
『卑弥子の源氏物語』より
(2013年10月27日)
つまり、日本人ならば紫式部のことを誰でも知っているのですよ。 ところが、これだけ有名な紫式部がいつ亡くなったのか誰も知らない。 どうしてなのか? 卑弥子さんは不思議に思ったことがありませんかァ?
だから、歴史家が書くべきなのに忘れて書けなかったのですわ。
あのねぇ~、これだけ有名になった紫式部が亡くなった事実をどうして歴史家は知らなかったのか? すべての歴史家が忘れてしまったのですか? 卑弥子さんは不思議に思いませんかァ~?
言われてみれば、確かに不思議でござ~ますわァ。
でしょう!?。。。 あのねぇ~、紫式部は藤原道長の陰謀を知りすぎていたからですよ。 道長に睨まれている。 だから、誰も紫式部の事を話題にしたくてもできない。
どうして。。。?
紫式部のことを話題にすれば、時の権力者である藤原道長に睨まれて左遷させられたり、村八分にされてしまう。 結局、紫式部は悲痛と不遇の内に余生を送らなければならなかったのですよ。
つまり、紫式部も、めれんげさんのような手記を書き残したのでござ~ますか?
いや。。。 紫式部はエネルギーのすべてを『源氏物語』に注ぎ込んだために、自殺をするような負のエネルギーは残されていなかった。 だから、自殺願望の手記など残さなかったのですよう。
じゃあ、結局、人知れずに亡くなったのでござ~ますか?
そうですよ。
でも、どうして、わざわざ“悲痛の紫式部”を持ち出してきたのですか?
だから、めれんげさんは幸運にも時の権力者に睨まれていないのだから、表現者として『即興の詩』を世界のネット市民の皆様に大いに広めて欲しいと思うのですよ。
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■『現時点での検索結果』
悲痛に苛(さいな)まれ、失意に落ち込んでいる暇があるならば、『即興の詩』を毎日、更新して欲しいと。。。 僕は、そう願いながら、期待しながら、応援するつもりで、こうして“悲痛の紫式部”を持ち出したわけですよう。。。
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【初出: 2013年12月9日 『失意の紫式部』】
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ですってぇ~。。。
確かに、自殺をするようなエネルギーが残されているのであれば、
紫式部のように芸術作品にエネルギーのすべてを注ぎ込んで欲しいのでござ~♪~ますわ。
あなただって、そう思うでしょう?
ええっ。。。? あなたは芸術作品などとても残せないのォ~?
だったら、せめて芸術作品を読んでくださいませ。
やっぱり日本人の教養として『源氏物語』は現代語訳でもよいですから、ぜひ読んで欲しいものですわ。
ついでに、平安史、古代史に興味があるならば 次の記事も読んでみてくださいまし。
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同腹の兄弟ではなかった。
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どうして残っていないの?
■今、日本に住んでいる人は
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■マキアベリもビックリ、
藤原氏のバイブルとは?
とにかく、次回も興味深い記事が続きますわ。
だから、あなたも、また読みに戻ってきてくださいね。
じゃあ、またねぇ~。。。
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ところで、卑弥子さんは見かけによらず、京都の女子大学で腐女子に「日本文化と源氏物語」を講義している橘卑弥子・准教授という肩書きを持っています。
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