2015年6月17日水曜日

昭和の表象空間


 

昭和の表象空間

 


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デンマンさん。。。なんだか難しいタイトルを書きましたわねぇ~。。。 もしかして、タイトルだけ場違いなモノにして、またバレンタインのことを書くのではないでしょうねぇ~。。。


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いや。。。 いくらなんでも、バレンタインの事を続けざまに書くのは、僕もうんざりしますからねぇ~。。。 今日はバレンタインの話ではありませんよ。

それにしても、難しい。。。 なんだか文学部の卒論のようなテーマですわねぇ~。。。 どういうわけで、上のようなタイトルを付けたのですか?

あのねぇ~、夕べ本を読んでいたら次の箇所にぶち当たったのですよ。


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加藤(周一)氏によれば、「日本文化の中で『時間』の典型的な表象は、一種の現実主義である。

現在または『今』の出来事の意味は、それ自身で完結していて、その意味を汲み尽くすのに過去または未来の出来事との関係を明示する必要がない」(『日本文化における時間と空間』)。

実際、加藤氏の言う通り、『枕草子』も『徒然草』も『玉勝間』も「現在」にしか関心を抱いていないわけで、「今の武蔵野」に対する(国木田)独歩の執着は、結局、そうした随筆文学の系譜の末端にきわめて居心地良くその位置を得て、そこから逸脱するいかなる出来事性も孕んでいない保守的にして伝統的な心的態勢にすぎないように思われる。

「日本では人々が『今=ここ』に生きているようにみえる」と加藤氏の言う、その「今・ここ」を、福地桜痴は「情報」の発信と受信の相互作用のゲームとして組織したのだし、国木田独歩は「今の武蔵野」とそれを描写しつつある「今の自分自身」との完璧な同期・同調として叙述したのである。


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  国木田独歩

「今・ここ」への焦点化に関わる近代文学の試みとして、これより興味深いのはむしろ、名前を持った登場人物のドラマが希薄ながらも素描されているという意味ではむしろ「武蔵野」より物語的な「忘れえぬ人々」(『国民之友』明治31年4月発表)の場合であろう。

溝口の旅籠屋で偶然同宿の客になった「大津」と「秋山」の対話という形式をとるこの短編小説の眼目をなすのは、過去に出会った「忘れえぬ人々」をめぐって展開される「大津」の回想である。

「恩愛の契(ちぎり)もなければ義理もない、ほんの赤の他人であって、本来をいふと忘れて了つたところで人情をも義理をも欠かない」が、にもかかわらず「終(つい)に忘れて了ふことの出来ない人」というものがいるのだと「大津」は言う。

たとえば、「19の歳の春の半頃(なかごろ)」帰郷のために瀬戸内海を航行する汽船に乗っていたとき船上から目撃した、小さな島の磯で「何か頻りに拾つては籠か桶かに入れてゐ」た男。

また、「今から5年ばかり以前」に二人連れの旅の途次、阿蘇の裾野の道で橋の欄干に凭れて休んでいたとき、馬の手綱を引き馬子唄を歌いながら彼らの方を見向きもせずに通り過ぎていった若者。

これらは、記憶の中に頑なに滞留し続けるある特権的な「今・ここ」の表現にほかならない。

そこで重要なのは、その特権性を正当化するものが何一つないという点である。

或る時・或る場所でたまたま立ち会ったどうでもよい(フランス語で言えばquelconqueな)瞬間としての「今・ここ」が、何の理由もないまま「忘れえぬ」体験として結晶する。

それを言葉で表現したものが自分にとっての文学なのだと「大津」は---すなわち独歩は---主張しているかのようだ。

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



633-634 『明治の表象空間』
著者: 松浦寿輝
2014年5月30日 発行
発行所: 株式会社新潮社



なるほどォ~。。。 デンマンさんが読んだ本のタイトルが『明治の表象空間』だったので、それを捩(もじ)って“昭和の表象空間”としたのですわねぇ~。。。



そういうことです。。。

。。。で、赤字で強調した所に、デンマンさんは惹かれたのですか?

その通りですよ。。。 小百合さんにも、「恩愛の契(ちぎり)もなければ義理もない、ほんの赤の他人であって、本来をいふと忘れて了つたところで人情をも義理をも欠かない」が、にもかかわらず「終(つい)に忘れて了ふことの出来ない人」がいるでしょう?

そうですわねぇ~。。。

どうですか?。。。 すぐに思い浮かぶような人がいますか?

ええ。。。 そう言われてみると、私にもそういう印象深く 思い出の中に刻み込まれた人というのがいますわ。

どういう人ですか?

かつて デンマンさんにメールで書いたことがありましたわ。 覚えているかしら?


(sayuri5.gif)

美味しかったです

投稿日時: 2007-11-29 10:13AM

デンマンさんが帰国する前日(11月10日)、お会いしましたが
忙しかったのですね。
あれから デンマンさんにいただいた
"フライマップ"を見て
お薦めの「かどや」に寄りました。


(frymap02.png)

『実際のマップ』

夕方だったので お酒をのんでいる人がいて二人。
でも私はきどってないので、その方達と話しながら、
やきそば、ゼリーフライ、
それに、とってもでかい行田のフライを食べました。
あの日もずっと移動でお腹が空いて速く食べたくて 食べたくて。。。

2人のおじさんは 私が地元の人でないと分かると、
すぐ館林と当てました。
学校も。

正田美智子さんの話や花山のことや
分福茶釜のことも飛び出しました。
私はあんな20分位の時間を一生忘れない思い出にしてしまいました。

いつも病院通いです。
移動してばかりいます。
最近の私には楽しいことさえ無く、おいしい物さえ食べてなく
ただ息してました。


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美味しかったです。
特にゼリーフライ(2枚)

なんなんなん?
と思うぐらい不思議なものでした。

コロッケでもなく もちでもなく、
パン粉がついてないのでパクパクと食べられました。

ゼリーといっていいかもしれない。
熱いくず粉のソース味のゼリーでした。 
原料は葛ではないだろうけど感触が私には葛に似ていた。

カラシ付けて食べるお肉のシュウマイでなく、
葛のような色が透明で玉ねぎ味のソースを付けて食べるシュウマイを
デンマンさんは知ってますか? 
おまえ 何でできてるの?といつも不思議です。


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お肉のシュウマイは3個でご馳走様だけど
あれは6個ぐらい 食べられます。

スーパーボウルのように透明で、子供のおもちゃのような、
食堂の入り口に飾ってある食べられないサンプル商品のように
かじったら、口のなか ろうそくの味になってしまいそう。

カナダには無いと思う。
あのシュウマイの次に不思議な食べ物でした。
。。。というか 物体でした。
行田のフライも大きくて色からして物体でした。


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焼きそばは鉄板の味がして
自分が作る物とは違い、屋台の味です。
お腹きつくなって、あの日実家に泊まったのでご飯も作る気もなく
「かどや」で夕飯を済ませました。

こんな コメントでデンマンさん がっかり?
おいしい アツアツの物体でした。  

 

by 小百合


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『愛しい人』より
(2008年11月14日)



ほおおォ~。。。 小百合さんにも「恩愛の契(ちぎり)もなければ義理もない、ほんの赤の他人であって、本来をいふと忘れて了つたところで人情をも義理をも欠かない」が、にもかかわらず「終(つい)に忘れて了ふことの出来ない人」がいるのですねぇ~。。。



そうですわねぇ~。。。 たった20分の出会いでしたけれど、なぜか私のオツムに焼きついた印象深い思い出ですわァ~。。。で、デンマンさんの場合は。。。?

あのねぇ~、僕の場合は、現実の人々ではないのですよ。

。。。ということは夢の中の人とか。。。 あるいは、悪夢の中に出てきた怖い人だとか。。。?

いや。。。 夢の中の話ではありません。。。 実は映画の中に出てきた怪獣のシーンですよ。


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あらっ。。。 これはゴジラがお城を壊しているところですか?



そうなのですよ。。。 ゴジラが大阪城を壊しているシーンなのですよ。

デンマンさんは意外に子供っぽいところがあるのですわねぇ~?。。。 このシーンが忘れられない思い出なのですかァ~?

あのねぇ~。。。 僕がまだ4つか5つの頃の話ですよ。。。 現在の秩父鉄道・行田市駅のすぐそばに“中央映画館”というのがあったのです。 


(ekimae02.jpg)



上の写真は現在の行田市駅前だけれど、昔の面影は全くなくなってしまいました。 この写真の向かって右の方に“中央映画館”があったのですよ。 当時は“大正座”と“忍館(しのぶかん)”と、この“中央映画館”の3つがあった。。。 昭和30年代の話です。。。


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この『3丁目の夕日』の頃ですよ。。。 ゴジラの第1作目ができたのが この10年前の1954年。。。 


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オヤジが僕を連れて“中央映画館”へ“ゴジラ”を観に行ったのです。



デンマンさんが「“ゴジラ”を観たい!」とねだって お父さんと一緒に見に行ったのですか?

いや。。。 僕はまだ新聞も読めないし、当時はテレビもなかった。 僕の家にテレビが入ったのは小学校3年生の時でしたからねぇ。。。 だから、“ゴジラ”なんてぇ全く知りませんでしたよ。

つまり、デンマンさんのお父さんが観たかったのですわねぇ~? うふふふふふ。。。

そうなのですよ。。。 一人で観に行くのが恥ずかしかったのでしょうねぇ~。。。 僕をダシにして観に行ったと思うのですよ。。。 そういうわけだから、僕は初めて怪獣映画を見て、強烈なイメージがオツムに焼きついたのです。

それが、ゴジラが大阪城を壊しているシーンなのですか?

そうなのです。。。 実は、1ヶ月ほど前の 5月23日にバンクーバー市立図書館で DVD を借りて 2014年に作られたアメリカの“ゴジラ”を観たのです。


(lib50616b.png)

『実際のカタログページ』



観終えたあとで上の赤枠で囲んだコメントを書き込んだのですか?



そうです。。。

1954年に作られた日本映画の方が良かったと書いてありますわねぇ。。。

そうです。。。 2014年のアメリカの“ゴジラ”の予告編を貼り出しますから、小百合さんもちょっと見てください。


(gozila6.jpg)





けっこう面白そうじゃありませんか。。。



でもねぇ~、ゴジラ以外の変な怪獣が出てくるのですよ。。。 ゴジラだけにして欲しかったのですよ。。。 余計な怪獣は見たくない。

。。。で、デンマンさんは 子供の頃に観た 1954年の日本映画も観たのですか?

そうなのです。。。 バンクーバー図書館にあるだろうか?。。。 そう思って探してみたら あったのですよう。 


(lib50616a.png)

『実際のカタログページ』



上の パッケージには2本の DVD が入っていたのですか?



そうです。 DVD 1 には1954年の日本映画。。。 DVD 2 には 1956年に制作されたアメリカ版の“ゴジラ”が入っているのですよ。 アメリカ版のゴジラの予告編があるので観てください。


(gozila7.jpg)





デンマンさんも好きですわねぇ~。。。 うふふふふふ。。。 ネットで上の YouTube のクリップを見つけ出したのですか?



そうです。。。 いけませんか?

いいえ。。。 別に、デンマンさんが怪獣にハマッていてもかまいませんけれど。。。

いや。。。 僕は怪獣映画にハマっているわけじゃないのですよ。。。 実は、カナダにやって来てから、怪獣映画を観たのは“ゴジラ”が初めてなのです。

どうしてゴジラを観る気になったのですか?

だから、大阪城をゴジラが壊すシーンを、もう一度観たいと思ったわけですよ。。。 とにかく、4歳か5歳の頃に見た 特に印象的にオツムに焼きついたシーンでしたからねぇ~。。。 20年経っても、30年経っても記憶に鮮明に残っていて色あせてない。

。。。で、そのシーンを確認できたのですかァ~?

それがねぇ~、どちらのゴジラを観ても大阪城のシーンが出てこないのですよ。


(gozila2.jpg)


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デンマンさんは他の映画で見たシーンを 1954年のゴジラ映画で見たと思い込んでしまったのではありませんか?



いや。。。 決してそんなことはないはずです。。。 怪獣映画といえば、他には、子供の頃に“ザ・ピーナツ”が出た“モスラ”しか観たことがありませんからねぇ~。。。 


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大阪城がゴジラに破壊されるシーンは 1954年に作られた“ゴジラ”に間違いがないはずですよ。



でも、思い違いということもあるでしょう?。。 デンマンさんは思い込みが激しい人ですから。。。 うふふふふふ。。。

たぶん、小百合さんがそう言うだろうと思って、念のために調べてみましたよ。。。 ちょっと次のウィキペディアのページを見てください。


(wik50616a.png)

『実際のページ』



なんと大阪城が破壊されるのは第1作目の“ゴジラ”じゃなくて 1955年に作られた第2作目の“ゴジラの逆襲”なのですよ。



つまり、デンマンさんのお父さんは第1作目が人気が出たので、第2作目は見逃さないようにとデンマンさんを連れて観に行ったのですわねぇ~。。。

どうやら、そうらしいですよう。。。



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【卑弥子の独り言】


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ですってぇ~。。。
デンマンさんが映画にハマっているのは、どうやら子供の頃に観た映画の影響のようでござ~♪~ますわァ。

とにかく、お母様の背中におんぶされて観た映画を覚えているのですってぇ~。。。
その映画とは、なんと“愛染かつら”ですってぇ~。。。
信じられますか?

興味のある方は次のリンクをクリックして読んでみてくださいませぇ。


(onbu15.gif)

『おんぶされて観た映画』

ところで、話はガラッと変わりますけれど、あたくしは最近 人気が出てきたのですわよう!
あなたは、信じられないでしょう?!

じゃあ、次の検索結果を見てくださいましなァ~。。。


(gog50104a.png)

『現時点での検索結果』

あたくしの熱烈なファンが上のようにして検索したのですう。
ご覧のようにトップに、あたくしの「卑弥子さんの下着姿」が出てくるのですわよう。
うふふふふふ。。。


(himiko32.jpg)

この写真いかがでしょうか?
けっこうイケテルと思いませんかァ~♪~?

ええっ。。。? やっぱり、小百合さんの「おばさんパンツ姿」の方がいいのでござ~ますか?


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んもおおおォ~。。。
そのような事を言わないでくださいましなァ~。

ところで、どうして小百合さんが「軽井沢タリアセン夫人」と呼ばれるのか?
あなたは ご存知でござ~♪~ますかァ?

実は簡単な事なのですわよう。
小百合さんは軽井沢に別荘を持ったのですわ。
小さな頃から軽井沢に住むことが夢だったのですってぇ~。。。
分からない事ではござ~ませんわァ。

そもそも小百合さんが軽井沢に興味を持ったのは、朝吹登水子のエッセーなどを読んだことがきっかけだったとか。。。
現在、朝吹登水子の山荘、睡鳩荘(すいきゅうそう)は軽井沢タリアセンに移築されて公開されています。


(suikyu9.jpg)

それで、小百合さんは軽井沢タリアセンを訪れては睡鳩荘に足を運んで少女の頃の事を思い出すのが楽しみなんですってよ。

そういう訳で、デンマンさんが小百合さんのことを「軽井沢タリアセン夫人」と呼ぶようになったのですわ。

軽井沢・雲場池の紅葉



軽井沢のイルミネーション



秋の旧軽井沢銀座ぶらり散歩



とにかく、明日もデンマンさんが興味深い記事を書くと思いますわ。
だから、あなたも、お暇なら、また読みに戻ってきてくださいまし。
じゃあねぇ~~。


(hand.gif)

メチャ面白い、

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