2013年3月28日木曜日

妻の不貞


   
 
妻の不貞


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あ~♪~らァ。。。 デンマンさんが小百合さんと仲良くしている間に奥様が不貞を働いたのでござ~♪~ますか?



卑弥子さんは、そのように邪推するのですか?

邪推ではござ~ませんわ。 いくらなんでも、デンマンさんは奥様を全く無視して、ほったらかしにしておくのですものォ~、奥様が不貞を働いてもやむおえないのでござ~ますわ。

卑弥子さんは、だいぶ誤解をしているようですねぇ。

誤解でも、六階でも、7回の裏でもござ~ませんわァ。

あのねぇ~、実は、夕べ『日本 1852』という本を読んだのですよ。


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またバンクーバー市立図書館から借りた赤枠で囲んだ本を読んだのでござ~ますか?



いけませんか?

日本の出版社の繁栄のために本を買って読んでくださいましなァ。 最近ではネットで本も読めるようになったので出版社はずいぶんと経営に苦しんでいるのでざ~ますわァ。 デンマンさんのように本を絶対に買わずに図書館で読んだり、ネットで読んだりする人が増えてしまったので出版社は倒産するところまで出ているのですわ。

卑弥子さんが日本の出版社のことまで心配することはないのですよ。 日本の出版社は、どうでもいい本まで出版するから経営難になるのですよ。

。。。んで、その本の中にデンマンさんの奥様が不貞を働いたことが書いてるのでござ~ますか?

やだなあああァ~。。。 そのような事が書いてあるわけないでしょう! 『日本 1852』には次のように書いてあったのですよ。

妻の貞節



女性のありようを見ればその国の文明の程度が一目瞭然である。
日本の女性に対する扱いはアジアで最高のレベルにある。 (略) 妻の貞節、娘たちの純潔は本人の誇りと自覚に基づいて保たれている。
もちろんそうした行動は命をもって讀わなくてはならない決まりで補強されてはいよう。
それでも不貞な妻というのは日本では聞いたことがない。

 (中略)

高位の者や金のある男たちは、妻たちの見せる貞節とは全く逆の行動を見せる。
むしろこうした男の性癖は身分を問わず一般的な傾向といってもよい。
日本の男はこのたわいない悪徳(pleasant vices)のせいで火傷をするのはわかっていても、やっぱり遊んでしまうのだ。
日本を訪れた西洋人はこの様子を、日本の国民的悪徳(the great national vice of the Japanese)だと呆れている。
こういう中で、日本の女性が厳しく純潔を守ることは議論の余地がない。
このことは日本人自身だけでなく、この国を訪れた多くの西洋人によって証言されている。
既婚の女性たちは男性からいつも敬意を払われている。

日本の女性はたいへん名誉を重んじる。
彼女たちに恥をかかせた男が殺された例にも事欠かない。
こんな話が伝わっている。

それなりの地位にある男が旅に出た。
その留守に高位の男がその妻に言い寄った。
妻はその男を詰(なじ)り、きっぱりと断ったのだが力ずくで犯されてしまった。
夫が旅から帰ると、妻は愛情一杯で迎えた。
しかし彼女の中には、異常なまでに落ち着きはらった空気が感じられた。
夫はそのわけを聞き出そうとしたができなかった。
明日まで待ってくれと言う。
明日、親戚や町の主だった人々を家に呼ぶので、そのとき話すと言うのだ。

翌日、大勢の客が集まってきた。
その中に例の男もいた。
宴は屋上にあるテラスで何事もなく進んだ。
食事が終わると、客の前で夫の留守中の出来事を話し始めた。
そして夫に不貞の妻を殺すように迫ったのだ。
夫も客も彼女を落ち着かせようと懸命に試みた。
この妻が責められるべきは何一つないのだ。
責められるべきはその悪い男だ。
妻はみなの慰めに感謝し、夫の肩で泣いた。
しかし突然抱きしめる夫の手を払い、
欄干から身を乗り出して飛び降りてしまった。
客の中にいた例の男が突然、階段を駆け下りていった。
あとを追った者たちが見たのは、死んだ女の横で血に染まった男だった。
腹を十字に切って果てたのだ。
身を投げた女は、不貞を強要した男の名前を明かさないままだったから、誰一人彼を疑ってはいなかったにもかかわらず……

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



274-276ページ 『日本 1852』
著者: チャールズ・マックファーレン
訳者: 渡辺 惣樹
2010年10月1日 第1刷発行
発行所: 株式会社 草思社



あらっ。。。 デンマンさんの奥様は、このようにして亡くなってしまったのでござ~ますか? (微笑)



卑弥子さん!。。。 いい加減な事を言わないでくださいよう。 本の題名から150年以上前の日本について書いてあるということがアホでも分かります。

上の本の著者のマックファーレンさんはアメリカ人でござ~ますか?

いや。。。 イギリス人です。 英語では Charles MacFarlane という名前です。 1799年に生まれて1858年に亡くなっているのですよ。 日本で言えば江戸時代の後期の人ですよ。 明治維新の10年前に亡くなったということです。 イギリスでは名の知れた歴史・地誌学者なのですよ。 インド史、オスマントルコ史、フランス史をはじめ、この分野では多くの著作を残している。

それにしても、ずいぶんと古い話をデンマンさんは取り上げたのですわね?

いけませんか?

そのような昔の話よりもデンマンさんの奥様が不貞を働いたエピソードを聞かせてくださいましなァ。

卑弥子さん! 。。。 話題を変えないでくださいよ。 んもおォ~。。。 せっかく『日本 1852』の本から興味深いエピソードを取り上げたのだから。。。

あらっ。。。 デンマンさんにとって上のエピソードがそれほど興味深いのでござ~ますか?

あのねぇ~、上のエピソードは日本女性の「貞節」について必要以上に美化しているのですよう。 京都の女子大学で「日本文化と源氏物語」を講義している橘卑弥子・准教授であれば、上のエピソードが誇張されて書かれていることがすぐに判るでしょう!?

そうかしら。。。?

そかしらってぇ、源氏物語の中では女性は性的にかなり奔放で自由だったのですよ。 そうでしょう!? まるでポルノ映画じゃないかと間違ってしまうほどに、奔放な性の饗宴が描かれているではありませんかァ!

デンマンさんは、源氏物語をそのようにヤ~らしい感性で受け取めているのでざ~ますかァ?

僕の感性など問題ではありませんよ。 源氏物語の中の女性は現在、「援交」に現(うつつ)を抜かしているミーちゃんハーちゃんぐらい性的に自由奔放ですよ。 そのことを考えれば、上の本の中では江戸時代の女性の貞節や未婚女性の純潔は絶対に美化されすぎているのですよ。 そう思いませんか?

それはデンマンさんの認識不足ですわ。 源氏物語の時代でも、ひとたび夫婦の契りを交わせば、女性は妻として夫に貞節を尽くしたものですわ。

でもねぇ~、著者のマックファーレンさんはそれでも不貞な妻というのは日本では聞いたことがないと書いている。 江戸時代にも不貞を働いた妻はいたのですよ。 浄瑠璃や歌舞伎にも出てきます。 実は、マックファーレンさんは日本で生活した経験がない。 日本での滞在経験がある欧米人の書いた資料を読んだり、話を聞いたりして書いたのが『日本 1852』という本なのですよ。

だから、本に書いてあることは信用できないとデンマンさんは言うのですか?

いや。。。 そこまで言うつもりはないけれど、上のエピソードのすべてが真実だとは到底思えないのですよ。 例えば、次の箇所です。

宴は屋上にあるテラスで何事もなく進んだ。



これは日本ではまず考えられませんよ。 それなりの地位にある武士の家です。 でもねぇ~、屋上にテラスがある武士の家なんて日本では考えられない。



だから、それは日本での滞在経験のないマックファーレンさんがイギリスの貴族の館(やかた)を想像したのですわ。 そう考えればデンマンさんがムキになって反論する必要もないのですわ。

仮に、そうだとしても次の箇所は、やっぱりあり得ないのですよ。

妻はみなの慰めに感謝し、夫の肩で泣いた。

しかし突然抱きしめる夫の手を払い、
欄干から身を乗り出して飛び降りてしまった。



江戸時代でも、あるいはその前の安土・桃山時代でも、親戚や町の主だった人々がたくさん居る中で妻が夫の肩で泣くということは考えられない。 「女大学」というのを卑弥子さんも聞いたことがあるでしょう?



もちろん知っておりますわ。

女大学

女大学は、江戸時代中期から女性の教育に用いられるようになった教訓書である。
ここでいう「大学」とは、教育機関の大学ではなく、四書五経のひとつである大学のことを言う。

貝原益軒が著した『和俗童子訓』を元に作られたと見られ、1716年(享和2年)に刊行されている。

明治以降は「古い女子教育の考え方」の比喩としても用いられた。
福沢諭吉は本書の意見を否定した「新女大学」を著わした。

儒教によって女性の誠を19か条にまとめた。
これらを幼少のころからよく教えこむことが肝要で、嫁入り道具をりっぱにすることより、こうした教育のほうが婦人を幸せに導くのである、と説く。

二条: 容姿よりも心根の善良なことが肝要で、従順で貞節そして情け深くしとやかなのがよい。

三条: 女子は日常生活全般なに亘り、男女の別をきちんとしなければならぬ、幼少といえども混浴などもってのほか。

六条: 妻は夫を主君として仕えよ。



出典: 「女大学」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』



公衆の面前では男女の別をきちんとして、妻は夫を主君として仕えるのですよ。 この事を考えれば、親戚や町の主だった人々がたくさん居る中で妻が夫の肩で泣くという事はあり得ない。 臣下は主君の肩で泣いたりしないものですよ。 「妻は三歩下がって夫の影を踏まず」なのですよ。 しかもですよ、「風と共に去りぬ」という映画のシーンでもないのに、公衆の面前で妻を抱きしめる夫ということは絶対にあり得ない。





だから、それもマックファーレンさんが「風と共に去りぬ」という映画を観て想像したのですわ。



あのねぇ~、マックファーレンさんが生きていた頃には、「風と共に去りぬ」という映画はまだ作られてなかった。

だったら、18世紀のフランスの宮廷のことを考えて、公衆の面前で妻を抱きしめる夫を想像したのですわ。

そうだとしても、もっとあり得ないのは、嫌がる女性を無理やり犯した男が、女の夫が帰ってきたのを承知で集まりに呼ばれると、恥知らずにもノコノコと出かけて行く。 その集まりで、女が欄干から身を乗り出して飛び降りてしまった。 そしたら、客の中にいたその男が突然、階段を駆け下りて死んだ女の横で腹を十字に切って死ぬなんて事は考えられない。 もともと卑怯で力ずくで人妻を犯すような男ですよ。。。、名前が明かされてなくて、誰一人として彼を疑ってはいないという。 そのような状況であれば、この卑怯な男はコソコソとその場から姿を消して平気で居ますよ。

だから、デンマンさんならば、そうするのでしょう? うふふふふふ。。。

いや。。。 僕は嫌がる女性を無理やり犯したりしませんよ!

じゃあ、デンマンさんは嫌がる女でも正々堂々と犯すのでござ~ますか?

やだなあああァ~。。。 僕がそのような事をするはずが無いではありませんかア! あのねぇ~、思い出してくださいよ。。。 卑弥子さんが下着姿で僕の目の前に現れた時に、僕が無理やり卑弥子さんに襲いかかって犯しましたかァ~?





うふふふふ。。。 どうして。。。、どうして。。。、襲いかかってくださらなかったのですか?



卑弥子さん!! んもおォ~♪~ このような真面目な話の最中に、そのような悪い冗談を言うのは止めてくださいよう! とにかく、上のエピソードには信じ難いような事がたくさんありすぎるのです。

でも、「真実は小説より奇なり」と申しますわ。 上のエピソードには、でっち上げた小説のように、ちょっと信じがたい所があるかもしれませんわ。 でも、真実というのは、そのようなものではござ~ませんかァ?

いや。。。 違いますね。

どのように違うのでござ~ますか?

小説でも上のようなあり得ない事を書く作家は居ないものですよ。 例えば、あの有名な近松門左衛門に、『鑓の権三重帷子』という作品がある。

それは、どのようなお話なのでござ~ますか?

次のような話です。

『鑓の権三重帷子』


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出雲の国、松江藩の表小姓に笹野権三(ささの ごんざ)という武士が居た。
器量がよく、槍さばきのみごとさでは右に出る者もない。
その上、茶の道にも通じていた。
彼は同家中の川側伴之丞の妹・お雪と末は夫婦と契っていたが、一日も早い祝言をと迫るお雪ほどには、性急に一家を構える情熱はなかった。

その頃、江戸表から、主君に御世継が誕生したと吉報が届いた。
国許では近隣の諸国一門を招き、振まいの馳走のため、「真の台子」の茶の湯がなされることになった。
「真の台子」とは茶の湯の極意のこと、茶の道で名を成せば立身出世の道も開ける。

権三と伴之丞の茶道の師、浅香市之進が、主君の供で江戸詰、国許は留守とあって、両人のうち一人が殿中饗応の「真の台子」を勤めることになった。
権三は「真の台子」の伝授方を、市之進の妻・おさゐに懇願する。
おさゐは伝授の替わりに、娘の菊を貰ってくれと権三に頼みこみ、彼は承諾する。
権三と入れちがいに、浅香家を訪れたお雪の乳母は、そんなこととは知らず、おさゐに権三とお雪の関係を打明け、その仲人を頼み込む。

その夜ふけておさゐを訪ね、伝授の巻物を披見した権三は、お雪のことで嫉妬するおさゐの狂態に悩まされ、帯を庭先に放り出される。
その帯は、お雪が権三に贈ったものだった。
帯はかねてからおさゐに言いより、色仕掛けで伝授の巻物を奪いとろうと庭先に忍びこんでいた伴之丞に拾われた。
不義密通を叫ぶ伴之丞。
世間への申訳も立たず、やむなくふたりは屋敷を出て、あてもなく逃れていく。
事件を知ったおさゐの弟・甚平は、遁走した伴之丞を追い、その首を討つ。

帰国した市之進は、息子・虎次郎を他家へ預け、菊とその妹・捨を、おさゐの諸道具と共に舅の岩本忠太兵衛方へ送りつけ、妻敵討ちの旅に出た。
手に手をとって逃げるおさゐと権三は、京都三条大橋に着いた。
権三は不義者として市之進に斬られる覚悟。
おさゐはどうせ冥土へ行くのなら、権三と夫婦の契りをかわしてからと、旅篭で激しく愛しあう。

宇治の川岸にかかる橋の上で、ふたりはついに市之進と出会った。
そして、彼の刀に倒れるのだった。



この作品は有名で篠田正浩が監督して『鑓の権三』という映画にもなった。





また文楽でもたびたび上演されている。 もともと、近松門左衛門は浄瑠璃の「世話物」として、この作品を書いたのですよ。

文楽「鑓の権三重帷子」





。。。んで、この作品がどうだと言うのでござ~ますか?



あのねぇ~、笹野権三(ささの ごんざ)はライバルの伴之丞の悪意によって、事実はそうでないにもかかわらず不義密通をしたことになってしまった。 もし、“おさゐ”がマックファーレンさんのエピソードの中の女のようであれば、親戚の主だった人々を家に呼んで、すべてを洗いざらい話して身の潔白を訴えるはずなのですよ。 それでも、夫が疑ったならば、その場で懐剣(かいけん)を取り出し、自分で自分の喉(のど)を掻き切って果てたのですよ。 ちょうど、女が欄干から身を乗り出して飛び降りて死んだように。。。

“おさゐ”はそうしませんでしたわね。

そうしませんでしたよ。 夫には、とても信じてもらえないと思い、“おさゐ”は権三と手に手をとって逃げ出してしまった。 しばらく逃げ回っていたのだけれど、やがて夫に見つかるだろうと覚悟を決める。 そして、その晩、“おさゐ”はどうせ冥土へ行くのなら、権三と夫婦の契りをかわしてからと、旅篭で激しく愛しあったのですよ。 マックファーレンさんの貞節のエピソードも『鑓の権三重帷子』の話も、ともに、いわば“小説”なのですよ。 でもねぇ、“おさゐ”の方が現実の女に近いのですよ。 そう思いませんか?

【小百合の独り言】



ですってぇ~。。。
あなたは、どう思いますか?
近松門左衛門さんによると、作品というのは現実と虚構を混ぜ合わせることで、実話以上に人の心を揺り動かすことができると言いました。

さて、あなたは、マックファーレンさんの貞節エピソードと『鑓の権三重帷子』のどちらに、より心を揺さぶられましたか?
私は、どちらも無情・非情なお話だと思いますわ。
ハッピーエンドに終わらないエピソードには、イマイチ馴染めませんわ。

ところで、私の祖先は百済から難民としてやってきたのです。

ええっ。。。? どうして、そのようなことが解ったのかってぇ~。。。?
実は、デンマンさんに教えていただいたのですわ。
それまで全く知りませんでした。

百済から当時の平城京(現在の奈良市)に行ったようです。
でも、土地があまりなさそうなので開拓団に加わって、デンマンさんの祖先と一緒に武蔵国まで行ったのですってぇ~。

ええっ。。。? 「それはデンマンがでっち上げた御伽噺」だとおっしゃるのですか?

とにかく、私の実家は館林にあるのですわ。
デンマンさんのご実家から車で20分から30分です。
ホントに、目と鼻の先です。

そのような近くに住んでいたのにデンマンさんと私は日本で出会ったことがなかったのです。
不思議な事に、私がデンマンさんに初めてお会いしたのはカナダのバーナビー市でした。
私が13年間借りていた“山の家”で巡り合ったのですわ。



バーナビー市というのはバンクーバー市の東隣にある町です。
上の地図の赤い正方形で示した部分を拡大すると次のようになります。



この地図の Deer Lake (鹿の湖)の畔(ほとり)に私が借りていた“山の家”が会ったのですわ。







この家でデンマンさんと15年ほど前に初めてお会いしました。



この上の写真は、デンマンさんがコラージュしてでっち上げたのですけれど、ちょうど、このように寅さんのような格好をしていたのですわ。
うふふふふふ。。。
それだけに、私は強烈な第一印象を持ちました。

でも、どうして私の祖先とデンマンさんの祖先が一緒に百済からやって来たの?

私にはよく理解できなかったのです。
デンマンさんは、おっしゃいました。

DNA に“海外飛躍遺伝子”が焼きついているのですってぇ。
デンマンさんと同じようにして、その DNAの飛躍遺伝子が1400年の眠りから覚めて、私は館林から佐野を経由してカナダのバーナビーに渡ったのです。
そして、デンマンさんと“山の家”で出会ったのでした。

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