2015年7月16日木曜日

平成の表象空間



 

平成の表象空間

 


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デンマンさん。。。 なんだか難しいタイトルを書きましたわねぇ~。。。 もしかして、タイトルだけ場違いなモノにして、またバレンタインのことを書くのではないでしょうねぇ~。。。


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いや。。。 いくらなんでも、何度も何度もバレンタインの事を書いたら、僕のブログにやって来る人がうんざりしますからね。。。 今日はバレンタインの話ではありませんよ。

でも。。。、確か、デンマンさんは『昭和の表象空間』というタイトルで記事を書いていましたよねぇ~。。。

あれっ。。。 小百合さんはよく覚えてますねぇ~?

よく覚えてますねってぇ~、まだ先月に書いたばかりじゃありませんか! それに、記事の中で デンマンさんは私と対談したのですわ。


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『昭和の表象空間』



うん、うん、うん。。。 そうでした。。。そうでした。。。



。。。で、今日はその続きですか?

いや。。。 続きというわけではないのですよ。。。 たまたま、夕べ本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。


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昭和30年代という言い方はよくしますよね。
しかし、昭和は64年まであるのに、たとえば昭和50年代とか昭和60年代という言い方はほとんどしないんです。
昭和40年代というのは微妙なところなんですが、50年代よりははるかによく使いますが、しかし30年代に比べたら全然使わないですね。
中間的なところがある。

「~年代」などという10年ごとに時間を区切る方法は、便宜の問題だと思うかもしれませんが、そうではありません。
「昭和30年代」という表現が使われるのは、それによって、僕らが一つの時代についてのイメージを持てるからです。
つまりそういう切り方に何かある種の共同主観的な意味があるわけです。

ところが昭和50年代という切り方は、僕らに何のイメージも与えない。
そのかわり何と言うかというと、1970年代とか80年代とかと言う。
あるいは現在も1990年代という言い方をするわけです。
昭和30年代という言い方にリアリティがあるのに、なぜ昭和50年代にはリアリティがないのか。

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



16ページ 『戦後の思想空間』
著者: 大澤真幸
1998年 発行
発行所: 筑摩書房



この箇所を読んでデンマンさんは感銘を受けたのですか?



いや。。。 別に感銘を受けたわけじゃないけれど、確かに、昭和30年代という言い方にリアリティがあるのに、昭和50年代にはリアリティがないですよ。。。 なぜなら、僕は“昭和50年代”という言い方をしたことはないし、それに、“昭和50年代”というのを めったに目にしたこともない。 小百合さんはどうですか?

言われて見れば、そうですわね。。。

テレビでも映画でも、“昭和30年代”というのはリアリティがあるのですよ。。。 たとえば次の映画です。


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この『3丁目の夕日』の頃。。。、つまり、1964年は昭和39年ですからねぇ~。。。 東京オリンピックの年。。。 新幹線が走った年ですよ。。。、昭和30年代の最後の年です。



デンマンさん。。。 1964年には私はまだ生まれていないのですわ。

あれっ。。。 マジで。。。?

私とデンマンさんでは世代が違うのですわ。。。 うふふふふふ。。。

そうでしたか。。。 とにかく、僕にとっても、やっぱり“昭和30年代”というのはリアリティがあるのですよ。。。ちょっと次の写真を見てください。


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あらっ。。。 これはゴジラがお城を壊しているところですか?



そうなのですよ。。。 ゴジラが大阪城を壊しているシーンなのですよ。

デンマンさんは意外に子供っぽいところがあるのですわねぇ~?。。。 このシーンが忘れられない思い出なのですかァ~?

そうです。。。 僕がまだ4つか5つの頃の話ですよ。。。 現在の秩父鉄道・行田市駅のすぐそばに“中央映画館”というのがあったのです。 


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上の写真は現在の行田市駅前だけれど、昔の面影は全くなくなってしまいました。 この写真の向かって右の方に“中央映画館”があったのですよ。 当時は“大正座”と“忍館(しのぶかん)”と、この“中央映画館”の3つがあった。。。 昭和30年代の話です。。。 ゴジラの第1作目ができたのが この10年前の1954年。。。 


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オヤジが僕を連れて“中央映画館”へ“ゴジラ”を観に行ったのです。



デンマンさんが「“ゴジラ”を観たい!」とねだって お父さんと一緒に見に行ったのですか?

いや。。。 僕はまだ新聞も読めないし、当時はテレビもなかった。 僕の家にテレビが入ったのは小学校3年生の時でしたからねぇ。。。 だから、“ゴジラ”なんてぇ全く知りませんでしたよ。

つまり、デンマンさんのお父さんが観たかったのですわねぇ~? うふふふふふ。。。

そうなのですよ。。。 一人で観に行くのが恥ずかしかったのでしょうねぇ~。。。 僕をダシにして観に行ったと思うのですよ。。。 そういうわけだから、僕は初めて怪獣映画を見て、強烈なイメージがオツムに焼きついたのです。

それが、ゴジラが大阪城を壊しているシーンなのですか?

そうなのです。。。 実は、2ヶ月ほど前の 5月23日にバンクーバー市立図書館で DVD を借りて 2014年に作られたアメリカの“ゴジラ”を観たのです。


(lib50616b.png)

『実際のカタログページ』



観終えたあとで上の赤枠で囲んだコメントを書き込んだのですか?



そうです。。。

1954年に作られた日本映画の方が良かったと書いてありますわねぇ。。。

そうです。。。 2014年のアメリカの“ゴジラ”の予告編を貼り出しますから、小百合さんもちょっと見てください。


(gozila6.jpg)





けっこう面白そうじゃありませんか。。。



でもねぇ~、ゴジラ以外の変な怪獣が出てくるのですよ。。。 ゴジラだけにして欲しかったのですよ。。。 余計な怪獣は見たくない。

。。。で、デンマンさんは 子供の頃に観た 1954年の日本映画も観たのですか?

そうなのです。。。 バンクーバー図書館にあるだろうか?。。。 そう思って探してみたら あったのですよう。 


(lib50616a.png)

『実際のカタログページ』



上の パッケージには2本の DVD が入っていたのですか?



そうです。 DVD 1 には1954年の日本映画。。。 DVD 2 には 1956年に制作されたアメリカ版の“ゴジラ”が入っているのですよ。 アメリカ版のゴジラの予告編があるので観てください。


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デンマンさんも好きですわねぇ~。。。 うふふふふふ。。。 ネットで上の YouTube のクリップを見つけ出したのですか?



そうです。。。 いけませんか?

いいえ。。。 別に、デンマンさんが怪獣にハマッていてもかまいませんけれど。。。

いや。。。 僕は怪獣映画にハマっているわけじゃないのですよ。。。 実は、カナダにやって来てから、怪獣映画を観たのは“ゴジラ”が初めてなのです。

どうしてゴジラを観る気になったのですか?

だから、大阪城をゴジラが壊すシーンを、もう一度観たいと思ったわけですよ。。。 とにかく、4歳か5歳の頃に見た 特に印象的にオツムに焼きついたシーンでしたからねぇ~。。。 20年経っても、30年経っても記憶に鮮明に残っていて色あせてない。

。。。で、そのシーンを確認できたのですかァ~?

それがねぇ~、どちらのゴジラを観ても大阪城のシーンが出てこないのですよ。


(gozila2.jpg)


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デンマンさんは他の映画で見たシーンを 1954年のゴジラ映画で見たと思い込んでしまったのではありませんか?



いや。。。 決してそんなことはないはずです。。。 怪獣映画といえば、他には、子供の頃に“ザ・ピーナツ”が出た“モスラ”しか観たことがありませんからねぇ~。。。 


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大阪城がゴジラに破壊されるシーンは 1954年に作られた“ゴジラ”に間違いがないはずですよ。



でも、思い違いということもあるでしょう?。。 デンマンさんは思い込みが激しい人ですから。。。 うふふふふふ。。。

たぶん、小百合さんがそう言うだろうと思って、念のために調べてみましたよ。。。 ちょっと次のウィキペディアのページを見てください。


(wik50616a.png)

『実際のページ』



なんと大阪城が破壊されるのは第1作目の“ゴジラ”じゃなくて 1955年に作られた第2作目の“ゴジラの逆襲”なのですよ。



つまり、デンマンさんのお父さんは第1作目が人気が出たので、第2作目は見逃さないようにとデンマンさんを連れて観に行ったのですわねぇ~。。。

どうやら、そうらしいですよう。。。 この1955年というのが昭和30年です。。。 つまり、僕にとってゴジラに始まり、1939年の東京オリンピックで終わったのが“昭和30年代”なのですよ。。。 だから、僕の人生でも、ものすごくリアリティがあるのです。

じゃあ、昭和50年代とか、60年代には、どうしてリアリティがないのですか?

あのねぇ~、上の本には次のように書いてありましたよ。


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昭和20年8月

昭和という言い方は日本でしか通用しないんですね。
ですから昭和30年代というイメージを持てるのは、日本人か日本に相当コミットしている人だけなんですね。
昭和30年代はそういう共同性のユニットでものを考えるときに意味があったんです。

ところが昭和50年代という言い方にはあまり意味がない。
どうしてだろうか。
それは昭和50年代に生きている人は、自分が日本に所属しているという自覚が、非常に乏しいからですね。

他方、1970年代と80年代という表現は、言うまでもなく地球規模で通じると信じられているから、この表現を使うときに、自分は日本よりも広い世界、地球規模の世界に属しているという感覚が前面にせり出しているわけです。
言い換えれば、自分が日本人であるということはもちろんわかっていても、そのことに特別な意味を見出せなくなっているときに、19XX年代という表現になるわけですね。

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



17ページ 『戦後の思想空間』
著者: 大澤真幸
1998年 発行
発行所: 筑摩書房



そうですわねぇ~。。。 「それは昭和50年代に生きている人は、自分が日本に所属しているという自覚が、非常に乏しいからですね」と書いてありますけれど、確かに、私もバンクーバーの隣町・バーナビーに別荘を借りて13年間夏休みを過ごしていましたからねぇ~。。。



そうです。。。そうです。。。 バーナビーは小百合さんにとって第2のふるさとなのですよ。


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件名:小百合さん、おはよう!

カナダの143歳の誕生日

おめでとう!

きゃはははは。。。



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Date: 01/07/2010 12:46:58 PM
Pacific Daylight Saving Time
日本時間:7月2日(金曜日)午前4日46分
From: denman@coolmail.jp
To: sayuri@hotmail.com
CC: barclay1720@aol.com

今日のバンクーバーは、のどかで、まったりとした花曇ですよう。
なんとなくカナダの143歳の誕生日に似合っているような。。。
でも、これまで7月1日を思い出すと、たいてい晴れていたのだけれど。。。


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考えてみれば、小百合さんもカナダとは深い縁があるよね。

バーナビーのDeer Lake の畔に“山の家”を13年間も借りて
夏をカナダで過ごしたということは、
小百合さんにとってカナダのバーナビーは第2のふるさとだったのでしょうね。



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でも、その第2のふるさとに、たびたび来れなくなったので、その心のふるさとを子供の頃から小百合さんにとって聖地であった軽井沢に求めた。
僕は、そのように考えているのですよう。
きゃはははは。。。

いづれにしても、そのDeer Lake の畔の山の家も、軽井沢の別荘も、僕にとって懐かしく思い出せる“メルヘンの里”になりました。
『小百合物語』にバーナビーの山の家と軽井沢は欠かせません。
小百合さん、ありがとう!


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では、くどいようだけれど、いつものように日本の神様たちにお祈りをささげます。

行田の大長寺の大仏様。。。
高崎の観音様。。。
軽井沢の不動様。。。
栃木のお稲荷様。。。
仙台の八幡様。。。
小樽の海の神様。。。
八甲田の山の神様。。。
伊勢の皇大神宮様。。。
宇佐の八幡様。。。

小百合さんが軽井沢タリアセン夫人になりきって、ルンルン気分で今日、一日を無事で楽しく愉快に過ごせますように。。。
そして、この夏休みには、バンクーバータリアセン夫人になって、北京ダックを僕と一緒に食べることができますように。。。
日本の神様、よろしくお願いいたします。


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きゃはははは。。。

じゃあねぇ~♪~!


(denman01.gif)



『広くて小さい世界』より
(2010年7月5日)



デンマンさんが、こういうことを書いていたのですわねぇ~。。。



そうです。。。そうです。。。

。。。で、デンマンさんにとっても、「昭和50年代」、「昭和60年代」という言い方にはリアリティを感じないのですか?

当然ですよ。。。 僕は「昭和50年代」、「昭和60年代」には、もうバンクーバーに住んでいましたからねぇ~。。。「自分が日本人であるということはもちろんわかっていても、そのことに特別な意味を見出せなくなっているときに、19XX年代という表現になるわけですね」と書いてあるけれど、僕も19XX年代という表現を使っていますよ。



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【卑弥子の独り言】


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ですってぇ~。。。
デンマンさんが映画にハマっているのは、どうやら子供の頃に観た映画の影響のようでござ~♪~ますわァ。

とにかく、お母様の背中におんぶされて観た映画を覚えているのですってぇ~。。。
その映画とは、なんと“愛染かつら”ですってぇ~。。。
信じられますか?

興味のある方は次のリンクをクリックして読んでみてくださいませぇ。


(onbu15.gif)

『おんぶされて観た映画』

ところで、話はガラッと変わりますけれど、あたくしは最近 人気が出てきたのですわよう!
あなたは、信じられないでしょう?!

じゃあ、次の検索結果を見てくださいましなァ~。。。


(gog50104a.png)

『現時点での検索結果』

あたくしの熱烈なファンが上のようにして検索したのですう。
ご覧のようにトップに、あたくしの「卑弥子さんの下着姿」が出てくるのですわよう。
うふふふふふ。。。


(himiko32.jpg)

この写真いかがでしょうか?
けっこうイケテルと思いませんかァ~♪~?

ええっ。。。? やっぱり、小百合さんの「おばさんパンツ姿」の方がいいのでござ~ますか?


(sayuri31.jpg)

んもおおおォ~。。。
そのような事を言わないでくださいましなァ~。

ところで、どうして小百合さんが「軽井沢タリアセン夫人」と呼ばれるのか?
あなたは ご存知でござ~♪~ますかァ?

実は簡単な事なのですわよう。
小百合さんは軽井沢に別荘を持ったのですわ。
小さな頃から軽井沢に住むことが夢だったのですってぇ~。。。
分からない事ではござ~ませんわァ。

そもそも小百合さんが軽井沢に興味を持ったのは、朝吹登水子のエッセーなどを読んだことがきっかけだったとか。。。
現在、朝吹登水子の山荘、睡鳩荘(すいきゅうそう)は軽井沢タリアセンに移築されて公開されています。


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それで、小百合さんは軽井沢タリアセンを訪れては睡鳩荘に足を運んで少女の頃の事を思い出すのが楽しみなんですってよ。

そういう訳で、デンマンさんが小百合さんのことを「軽井沢タリアセン夫人」と呼ぶようになったのですわ。

軽井沢・雲場池の紅葉



軽井沢のイルミネーション



秋の旧軽井沢銀座ぶらり散歩



とにかく、明日もデンマンさんが興味深い記事を書くと思いますわ。
だから、あなたも、お暇なら、また読みに戻ってきてくださいまし。
じゃあねぇ~~。


(hand.gif)

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